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E小説(中出し・孕ませ・時間停止・催眠・環境変化など)
エロ小説のサイトですので18歳未満の方はお帰りください。傾向はマニア向け、作品中のほぼ100%中だし妊娠描写、付属性として時間停止・催眠・環境変化などです。
第二章「乙橋中学集団妊娠事件」
 今日も、長椅子の上に横たわると物凄いスピードで、夢の地球から月のアポロ跡地まで一直線。アルジェ師匠は、なにやら月の壁面に月の石を使って数式を一心不乱に書いていた。
「なにしてるんですか、師匠」
「ああ、お前この数式は読めるか」
「いや、そこまでの超高等な数学はちょっと」
 理系適性があるはずの誠人でも、まったく読めない。たぶん圧縮数学か、一つの変数が多重に意味を持つというのは辛うじて分かるのだが。
「じゃあ、おまじないだと思っておけ」
 ほどなくして、そのおまじないは終わったようだ。
 月の表面の数式が光り輝く。
「数学は、もっとも単純に世界を表現する方法だ」
 静かに、アルジェの続きを待つ誠人。
「統一理論さえ分かれば、宇宙さえ再構成できるそうだが、夢の世界の統一理論の方程式が分かったらどうなると思う」
「これが、そうなんですか」
「まさか、いくら私でも統一理論まではな。だが、この月はお前の夢を軸にした集合無意識の象徴。世界全体範囲に及ぼすなど、到底無理にしても場所を限定すれば夢の共有化は可能、さらにこのルールを使えば部分的な夢の再構成だって可能になる――」
 さらに数式から湧き出る光はまして、月全体を包み込む。
「――のはずだ」
「たしかじゃないんですか、師匠!」
「私を信じろ」
「うあぁー」
 やけに自信たっぷりに小さい胸を剃り返させるアルジェ。その瞬間、地割れした地面の亀裂が二人を飲み込んだ。
 悲鳴をあげる暇もなく、誠人は落ちていく。

 暗転――次に眼を開けたとき、二人は初夏の日差しが差し込む学校の教室に居た。
 見覚えのある制服に、代わり映えのしない教卓の前には、数学教師らしい線の細い教師が、生徒のほうを見ずに必死に公式を黒板に書き綴っている。
 生徒たちは、やはり気だるそうにノートを書き込む振りをして、友達にメモを書いてなげたり、携帯をちらりとチェックしたりしているのはまだいいほう。
 クラスの半数以上の生徒は、寝ていた。公式だけを延々と大書している数学教師は注意もしない。これが、今の学校教育の現実なのか。
「あれここ……やっぱり、乙橋中学じゃないですか」
「そうだな、日本の関東地方にある中学校で、たしかそういう名前みたいだな。とりあえずは成功ということか」
 なにやら、近くの女子中学生の頭を手で掴みながらアルジェがいう。
「ここ、ぼくの母校なんですよ、わざとですか」
「たまたまもっとも居眠り率が高い学校で選んだんだが、お前の母校だったのか」
 たしかに、誠人の通っていた母校は程度が低いことで有名だ。自分もプログラムばかり書いていて、まったく学校で勉強しなかったからなあと懐かしく思い出す。
「それにしても、母校とはいえ中学校は懐かしくて良いですね」
 こうして、女生徒たちを前にしても、アルジェのいう「夢の中の世界」にいるのだから、向こうからは意識されないし、リアルで中学校なんかにいったら、当時の暗い思い出が沢山思い出され、キョどって狼狽したあげく、逃げ帰って引きこもるのが落ちだろう。
「やけに、のんきだな。まあこれからの実験には、リラックスしてもらったほうがいいんだがな」
「いったいなにをやるんですか」
 それには、答えずフフンっと笑うと、教室の裏にある黒板の文字を消して、今度は誠人にも分かるレベルの説明をするつもりで、小気味いい音を立てながらチョークで書き出すアルジェ。
「――というわけだ」
 カッカっと音を立てながら、黒板の裏の小さいスペースに簡素な数式と英文字の羅列が並ぶ。どうだという自慢げな顔のアルジェ。それにたいして、誠人は申し訳なさそうに。
「……あの、師匠。ぼく英語も読めないっす」
「そうだったのか? それはすまない私のミスだ」
「勉強不足ですいません師匠……」
 誠人も、プログラマーだから英語の日常会話ぐらいまでなら分かる。だが、これは専門用語が理解できないから、読めないのだろう。情けなく頭を掻く誠人を見つめて、アルジェは静かに額を押さえて苦い顔をした。
 難しいことを難しいままに言うだけなら秀才だってできる。凡俗にも分かりやすく説明してやれてこその天才だとアルジェは自分を律しているつもりなのだが。見極めが甘かったようだ。
 アルジェだってまだ若い、こういう簡単な計算違いをやらかすこともある。
「日本語に書き直してやってもいいんだが、もう面倒なので口頭で説明する。数式のほうは分かるだろ。つまり、さっき月を割って入ってきたのだが、あれが集合的無意識であることは説明した。つまり、いまこの教室にいる人間全ての夢を、お前の見ている夢を軸にしてつなげてみたのが現状だ」
「この夢は、この教室にいる皆が見ているってことですか」
「そうだ、あとお前と私だな」
 そういわれて、誠人は改めて教室を見渡す。数学教師が一人に、女生徒と男子生徒が半数ぐらいづつ。ごく当たり前の、一年B組の教室。
「これが、本当に夢で繋がってるんですか」
「そうだ、前回の実験では伊藤イズミの夢が繋がってるだけで、周りの社内とかそこに居る人間は伊藤イズミが見ている夢に過ぎなかった。あるいは、伊藤イズミが見ているのと一緒の現実の光景であったとしても、あくまでもイズミの脳が現実をフォーマットしているものにすぎない――つまり、現実に影響を与えないんだ」
「この夢も繋がってるだけで、同じじゃないんですか。あくまで夢は夢ですよね」
 いまいち、アルジェの言いたいことがよくわからない。
「そうだな、夢は夢だ。前回の実験で伊藤イズミの精神に影響を与えることには成功したが、物質的になにかできるわけではなかった。だから、お前は現実世界に行ってイズミを犯したんだ」
「そうですよね」
 誠人は大きく頷く、夢は夢だ。
「話が変わるが、霊魂が抜け出てセックスして子供を妊娠したという事例が昔から世界各国にあるんだが、どう思う。遺伝子鑑定などない時代だが、あまりにリアルだったし現実に子供も出来たので結婚してしまったという話があるんだが」
「え……」
「大きな意味で取ると、たとえばマリアの処女受胎とか、象が入ってきて妊娠したという釈尊の逸話もそういう意味なのだろうが、性的交渉がないとされている状態でも、夢のお告げのようなアクションで妊娠したという民話や神話は山ほどある。なにかの宗教的象徴と捉えれていたことが実は現実に起こっていたとしたらどうだ」
「それは……」
 たしか日本昔話でも、男が穴を開けてオナニーした株を食べて妊娠した女の子の昔話があったなあと思い出したが、それは実際にどっかで隠れてセックスをやってて、それを誤魔化したために出来た話じゃないのかと誠人は思った。
「実際にセックスやったのを誤魔化すための、ただの逸話だと思ってるんだな。たしかに、今までの科学的に考えるとそうとしか考えられない。だが、人々の精神が脳の奥底で繋がってることが前回の実験で実証されたのだぞ。そして、精神は物質を造り、物質は現実に作用する」
 そういって、誠人の反応を見るアルジェ。
「つまり……」
「そう、精神的にだけではなくて、夢の共有化によって実際に肉体的影響を与えられる可能性があるということになる、その実験をするために選んだ空間がここだ」
「この教室が」
「いまから、お前はこの教室で寝ている女生徒だけを選んで、犯すんだ。そうすれば、誰か一人ぐらい当たるだろう。もし、妊娠させることができれば、この仮説が正しいという証明になる」
「そんな……」
 青ざめた顔でアルジェを見る誠人。
「なんだ、気になるのか。罪のない女生徒を傷つけるのが怖いか。だがな、殺したり傷をつけたりしたところで、それが精神的ショックで引き起こされているという批判を受けたら科学的立証にならないんだ。性交渉が一番いいんだよ、女が――できれば未通の女がいいな――そいつが自力で子宮内に精子を合成できるわけがない。だから妊娠させれば、確実に肉体に影響を与えているという証明になるんだ」
「……数学教師や、男子生徒がいるところで立ちません」
「そっちか……まったく男の生理というやつは繊細で扱いにくい、じゃあこれでいいか」
 アルジェは額を指で押さえながら、左手の指をパチンとならすと、教室から教師と男子生徒の姿が消えた。こういう接続の調整にも労力がかかるのだが、立たないと言われてはしょうがない。
「それじゃ……えっと、どの子からしたらいいんでしょう」
 誠人は、別にロリコン趣味ではないが、母校の女子中学生を抱けるというのなら抱きたい気持ちは当然あった。しかも、向こうはこっちを意識できないから恥かしがる必要もない。
「どの子じゃなくて全員だ」
「全員って、体力がもちませんよ」
「それについても、良い方法がある。もう説明が面倒だから」
 パチンと、またアルジェが指を鳴らすと、誠人の股間がもぞもぞし始めた。
「うああ……なんですかこれ……これ!!」
 なにか蛇のようなものがのた打ち回ったとおもうと、いきなり股間を中心にパンツが破れて、股間から大量の触手が飛び出してきた。まるで、オロチの化け物みたいだ。
「うあー、師匠! ぼくの股間どうなってしまったんです」
「びっくりさせて悪いな。男の射精は、一発で一億匹の精子を吐き出すといわれている。つまり、射精は一回だがそれをエネルギー換算すると、一億回の受精へのアタックができるという、この莫大なエネルギーをだな。象徴的に換算したのが、今のお前の股間だ。その触手でなら、全員やっても体力が持つだろう」
 股間で、爆発したように膨れ上がった触手は十本はあるだろうか。まるでチンコが細長くなったようなもので、誠人の意思に一応反応して動いているようにも感じるのだが、コントロールが完全に効いているわけでもない。
「触手なんて、師匠! これどうやって動かせばいいんですか!」
 自然に、近くの席に座っていた微妙に田舎っぽい茶髪のギャル系の子に何本か絡みついていく。そのたびに触手の表面は滑り気を増し、粘性の液を吐き出しているように見える。単純に気持ち良いとか、気持ち悪いとかを通り越した自分のチンコがまるで違う生物になってしまったような、それは不思議な感覚だった。
「まあ、せっかくの夢世界だからな、いろいろ試してみると――って、なに私にまで触手を伸ばしてんだ馬鹿!」
「すっ、すいません」
 誠人の欲望に突き動かされているのか、アルジェにまで何本か触手が延びてきている。慌てて触手から離れて、必死に腕で振り払う。腕にまとわりつく粘液を情けなく見つめるアルジェ。腕が、男の先走りのような液でドロドロになってしまった。
 程なくして何か防御壁を張ったのか、アルジェの周りには触手が近づけなくなった。
「触手というやつは、やられるほうはベトベトで気持ち悪いな」
 アルジェは近くの女生徒のスカートで、必死に腕を拭いている。
「こっちは、もうほんとに微妙な感覚です」
「自分でやらせておいてなんだが、感想は別に聞きたくないからいうな。私は終わるまで外に出てるからな」
 そういうと、巻き込まれてはゴメンとそそくさと教室の廊下に出てしまうアルジェ。教室には、一年B組の女生徒十数人と股間から触手を爆発させている誠人だけが残った。触手がうねるだけでも股間に快楽が走る。それで誠人は、アーとかウーとか感極まった様子で叫んでいる。
 寝そべっていた茶髪のギャル子は三本の触手に、同時に顔と胸と股間を嬲られて、制服がオイルをぶっかけられたようにドロドロのビショビショになっている。
 茶髪ギャル子は居眠りをしたそのままで、抵抗できないのか抵抗する術を持たないのか、眠ったままで触手がどんどん体内に入り込みすでに五本の触手に嬲られつつある。
「うぅ……あぅ……」
 そういう気持ち悪いんだか感じてるんだか、茶髪ギャル子は呻きをあげている。こんな状況で、よく寝ているなあと思うが、机に突っ伏して無理やり眠るという状況を崩せないのかもしれない。
 彼女にとっては、自分の悪夢か夢魔に襲われて、寝汗かいてるぐらいにしかおもってないかもしれないし。
 ギャル子の制服が完全に脱げて、形のよいおっぱいが飛び出した。海にでもいったのか、日焼けサロンで焼いたのか、奇麗に焼けた褐色の肌にぬめりのある触手が縦横無尽に駆け巡る。
 一方、下腹部ではあえてパンツを脱がさず横からひねりこむという長さのある触手の長所を完全に生かして、マニアックなプレイに及んでいる。誠人としては、そんな細かい注文までコントロールしているつもりはない。
 彼にとっては、ただギャル子の褐色の胸の柔らかさと顔の温かさと、ギャル子の若い膣壁のもたらす密度の濃いウネリがただただ気持ちいいだけだ。
「あぁ……いぁ……」
 机につっぷして寝ているという体勢を崩さないで、ギャル子は処女ではなかったようで膣の奥底まで触手に突かれまくって感嘆の声を上げている。
 ほどなくして、堪えることもなく。
「あぁ!」

 ドプドプドプドプピュ!

 ドピュというよりドプドプという感じで、ギャル子の口内に胸に、そして何よりもイッって準備の整ったギャル子の膣内の奥底へと触手の白い毒液が降り注いだ。褐色の肌全体に撒き散らかされた精液でドロドロになっている。

 一方、誠人の性感は忙しい。そうやってギャル子を攻略している間にも、他の触手たちは別の女の子に襲い掛かっているのだから。不幸にもギャル子と机一つ空けたところに位置していた、これも肌の白い奇麗系のメガネ子が襲われてしまう。
 彼女は、たぶん図書委員長で級長なんだろうなと誠人は勝手なことを妄想している。当然のように、彼女は起きてノートに黒板の公式を写したりしているのだが、触手はそんなことはお構いなしに顔から頭から、粘液でドロドロにしてしまう。
 委員長は必死に嫌悪感に形のよい眉をすぼめながら、粘液で艶やかになりすぎてしまった黒髪をかきあげ、ドロドロと粘液が垂れるノートに公式を書き入れようとするが、ぬるっと袖口から入り込んだ触手に驚いて
「きゃ!」
 とかなんとか、声を上げてペンを机の下に取り落としてしまう。制服のなかで荒れ狂う二本の触手に翻弄されて、ペンを拾う暇もない。ずり落ちるメガネを何とか両手で支える、間にも下腹部にも入り込んだ触手の違和感に泣き出してしまう。
「うぅ……あぁー」
 そんなゆがんだ委員長の顔に、顔に張り付いた触手がドピュドピュと早漏な精液の飛沫を吹き上げる。
 どっぷりと、白い液と透明の粘液をドロつかせた顔から、力尽きたようにポロリとメガネが落ちた。
「……もう嫌ぁ」
 そう小さくつぶやいたのが、誠人に聞こえた。リアルで彼女は起きてるはずなんだけど、そっちでは教室どうなってるのか気になる。そんな、誠人の思いとは関係なく触手は委員長の膣口に食らいつき、一気に貫いた。
「――いぃ……いだぁ……うぅ……うぅ……うぅ」
 初めてだったのだろう、下着からは処女の鮮血が流れ出す。粘液によって物凄い潤滑があったにしても、むちゃくちゃ強引だ。
 委員長は、今度は涙も流れ出しもうぐちょぐちょ、すそで拭くがそのすそも粘液にまみれているので、意味がない。
 そうこうしているうちに、茶髪ギャル子をやりおわった触手も委員長に殺到してドロドロのドピュドピュにされてしまう。
「うぅ……ぁ!」
 どくっと、腰をのけぞらせて机に突っ伏して痙攣する委員長。その瞬間、腹の中に食い込んだ触手がはじけた。

 ドピュドピュドピュ!

 終わったと半ば安らいだように全身を弛緩させて、疲れ切った様子で委員長はバタンと倒れた。
 アルジェの事前の制御で、一人一回の射精に限定されていたことが、彼女にとってはラッキーだった。

 委員長が、死んだように倒れたころ、その隣のぽっちゃり系の子の陵辱も佳境に入っていた。やせたら多分凄く可愛いだろうという感じだ、中学生だからいまのぽっちゃりでも子供らしくて可愛いのだが、ある意味、巨乳だといえる。
「はっ……はっ……」
 とにかく、処女ではあったらしく腰を貫かれて、そのぽっちゃりした体全身を痙攣させている。中学一年生ですでにDは誇っているカップでは、二本の触手が楽しげに拘束パイずりを楽しんでおり、パイずりによって射精された精液が服の中から、プシューと飛び出しているのが見えた。
 そのたびに、深い快楽に落ちて腰を振るさせる誠人。まるで、自分がそれこそ多数の触手に分裂してしまったような、快楽だった。そして、その腰の快楽が認識できるかできないかの多くの快楽を集約して、一種独特の爆発的な快楽を生み出している。
 快楽は共振して、それをさらに高いレベルへと持っていく。あくまで夢の中のことだが、この大きなオーガニズムのウエーブは腰に触手を多数生やした誠人にしかわからないだろう。
 男性的な感覚でいえば、射精したにもかかわらずその衝撃で思わず二回目の射精をしてしまった中学生ような。それが無数に連鎖して続く快楽だ。
 本体の誠人が快楽にのたうち回っているうちに、触手によるぽっちゃり子の陵辱が終了したようだ。腰に深々と突き刺さった触手は、大きく振るえて誠人の先からプクっとした塊がグアーと流れ込むのが感じられ。
「ぁ……ぁあ!」

 ドピュドピュドピュドピュ!

 お腹の中への初めてであろう男の飛沫を、声にならぬ声をあげてぽっちゃり子は、感じ取るのだった。
 こんなことをクラスの十数人の女子中学生、いくらなんでも十三歳だ。そのほとんどが処女だった。残酷なことであるが、触手によって陵辱した誠人は最後のほうはもう、快楽の波に襲い掛かられて、正常な判断を失っていた。
 そして、誠人の理性のコントロールが聞かなくなって、さらに触手が縦横無尽に暴れまわることになり、終わったころには人間として駄目になる寸前でった。

 ガラガラと音を立てて、アルジェが入ってくる。ほんの少し眉を顰める。彼女が見た光景はちょっとした地獄だった。白濁地獄とでもタイトルを付けたいそれは、教室にばらばらに座った女子に向けて四方八方に触手を伸ばした誠人が、真ん中に倒れている図であった。
「おい、大丈夫か」
「ぁ……ぁぃ、ししょー」
 口調があまり大丈夫ではないと思ったが、会話はできるようだ。問題ない。
「しっかりしろよ、体力的には四、五回射精しただけのはずなんだぞ。自分から生えた触手ぐらいコントロールできなくてどうする」
 そういいつつ、触手を収拾するように戻してやるアルジェ。彼女は男性の生理に詳しくないので、男が四、五回射精するという体力の消耗を理解できないのだ。
「申し訳ありません師匠、快楽が大きすぎて……触手って凄い」
「ああそうか、だが慣れてもらわなければならんよ」
「わ……わかりました」
「これを毎日やることになるんだからな」
「え……」
 それは誠人にとって、恐ろしい快楽の日々の始まりだった。
「まあいい、後片付けは私がしておいてやるから今日はゆっくり休め」
 そういって、指をパチンと鳴らすと世界が暗転して、誠人は現実の世界へと引き戻されていった。
 誠人が暗いメンテナンスルームで眼を覚ますと、夢の中と同じようにパンツが激しく破れていた。そうして、腰の周りにたっぷりとまるで何回も射精したらしい、精液がべっとりと付着していた。
 掃除が大変だったのだが、夢を見て夢精しただけではない現実の事象がここにもあったことになる。アルジェに明日にでも報告してやれば喜ぶかななどと思いながら、午後の仕事にもどった。

 三ヵ月後、神奈川県の乙橋中学で女子の集団妊娠事件が起こり、地域で大きな問題に発展することになる。事件性はないと判断されて、警察は入らなかったのだがこういう事情があったことを、アルジェと誠人以外は誰も知らない。

(嘘から出たマコト 終わり)

続きが思いついたら、続けるかも。ヤラナイカー
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第一章「夢からの精神操り」
「師匠と呼ばせてください」
 次の日、またも午後に長椅子で横になって明晰夢に入って月のアポロ落下地点まできた誠人はアルジェと再会していた。夜も入ってみたのだが、どうもアルジェは時差の関係で日本時間の午後によく夢の中にいるようだ。
 完全に現実の夢……という表現のしかたはおかしいが、アルジェが現実の存在だということがわかって、頭を額にこすり付けんばかりの土下座である。誠人は夢の中では強気だが、現実の人と話すのは苦手なタイプなのだ。
「ちょっとなんだね師匠って、日本のオタクの間で流行してるのそういうの。ジャパニメーションかなにかの影響かな」
「いや……研究ですから、弟子と師匠……」
「あーオタクっぽい発言だね! 君がそれでいいなら、それでいこう。さあ、ちゃっちゃと研究、研究。まず精神操りからいこう。君は、誰の精神が操りたい、あの夢で犯してた伊藤イズミって子がいいか」
「犯してたところまで、見てたんですか!!」
「あたりまえだろう、別に興味はなかったんだぞっ、ただ必要な情報だと思ったからしかたなくだよ。まあたしかにそのっ、なんだ――ユニークな、犯し方ではあったが」
 そういって、クスリと笑われた。もう、ここまで恥をかいたら開き直るしかない。
「じゃ、じゃあイズミちゃんで!」
「よし、じゃイズミの夢に行こう。私的には誰でもいいから。結果も一緒の会社らしいから分かりやすくて適任だね」
 さあ、と手を引かれて今にも飛びそうなアルジェ。
「ちょ……ちょっとまって師匠! いま日本時間の昼過ぎだからイズミちゃん起きて仕事してるし!」
「そこらへんも理解してないんだ。まあいいから来なさい、やりながら説明したほうが早い」
「――ちょ! ――まって! ――」
 ものすごいスピードで手を引かれて二人は宇宙を飛ぶ。

 シュルルルルルルルッ――――

 アルジェに手を引かれて、誠人は違う地球へ――アルジェがいうには、イズミの精神世界へと到達した。ちょうど、イズミと誠人が勤める会社の五階、営業三課がある部署の窓まで来る。窓の内側には営業三課で仲良く仕事をする、石崎係長と伊藤イズミの姿もあった。
「ちょっと、師匠! これってもしかして現実、それともイズミちゃんの夢!?」
「イズミの夢、ああ変な顔するな、人間が起きてる間も夢の世界というのは存在してるのだよ。起きたら、夢が消えると思ってる人が多いけど、夢の機能は人が起きたら眠るだけで、その実体は脳の中にちゃんとあるし活動も続けている。それとも、起きたら脳の夢を司る部位が消えたりすると思うのかね」
「そりゃ、消えないですけど」
「ちゃんと見て理解しなさい。夢は、精神の働きだけど、脳の中に物質としてちゃんとある。だから、いま私たちはイズミの脳の中に精神エネルギー体として入ったわけだ」
「携帯電話で……脳が繋がったみたいなものですか」
「そう、いいたとえだね。これだから理系の子は分かりが早くていい」
「でも、その……どうやってイズミちゃんの心を操るんですか」
「それは、私の専門は催眠術だから、いろいろ方法があるけども。今回は、手っ取り早い方法を使おう。いくよ」
 そういって、するりと営業三課の中に入り込んでしまう。
 すぐに追いかけて、誠人も入るとアルジェは仕事をしているイズミにどこから取り出したのか、何か王冠のようなものを被せて、いろいろ細かい調節をしているようだ。
「あの、この状態でぼくがやったみたいに夢で犯すとどうなりますか」
「面白い質問だね。たぶん、そうするとイズミの精神が侵されてしまうだろう。普通にやったらトラウマとかが残るだけだけど、殺したら精神が壊れるだろう。うまく使うなら、それを使ってもっと面白いことができるかもしれないが、私は人殺しに興味は――オッケー調節できたよ」
 そうして、アルジェはまるで、悪魔のように微笑んだ。イズミは、王冠を被せられても、関係なしにそのまま仕事を続けている。
「あの師匠、この冠はなんですか」
「ふふ、これは私の愛弟子が開発した催眠道具でね、天使のワッカって名前がついてるんだけど、これを被せるとある特定の人のお願いを断れなくなる、従順な天使ちゃんになっちゃうわけだ――しかし天使って、本当はそんなに都合の良いモノじゃないんだけど、こういうのは、日本のオタクの発想なのだろう?」
「いや、ぼくオタクじゃないし……」
「はい、いまこの道具を君に固定したからね。これで、この夢の世界のイズミは、君の命令は何でも聞くよ。問題は、現実世界のイズミがこれで従順になるかということなのだけど、それをテストしてほしい」
「ええ、現実で声をかけるんですか……」
「必ず、最初にちょっとお願いがあるんですけどって前置きつけて命令すること。お願いってのがキーワードなのだから」
「いや……ちょっと現実で話しかけるのは勇気ないというか」
「これが成功したら、便利だよ。この道具は、誰でも簡単に操作できるのはいいんだけどワッカがでか過ぎて邪魔だし、他人に目撃されたらバレバレだからね、でも精神に付けられたら取れる心配もないから、凄い便利だよ!」
「あの……やっぱ怖いというか」
「うるさい! 男ならやれ! 明日までの宿題だからね。目覚めろ!」
 アルジェは、煮え切らない誠人の手を掴んで空に思いっきり放りなげた。

 シュルルルルルルルッ――――

 誠人はそのまま、イズミの夢の会社から大空へ。宇宙を跳び越して、月が見えたとおもったら、ぐわぁと月の重力にとらわれて、月の軌道上を一周。
 こんどは自分の夢の地球まで一気に落下。
「うああああああ」
 魂の身体とはいえ、地球から月を一周してまた落下なんて精神がバラバラになりそうな衝撃だった。

 そして、がばっと長椅子から身を起こしてた。
「これは、現実だよな……」
 夢の万能感はもうない。周りには停滞した現実の空気が漂っている。誠人が、自分を押し殺さなければいけない世界だ。
 そうして、誠人は今じっと営業三課の入り口近くでイズミの様子を伺っている。
「声かけるチャンスが、ない……」
 就業時間が終わりそうだ。石崎係長が思惑ありげに、イズミに誘いをかけた。
「お、もうそろそろ仕事終りだな。今日はノー残業デーだし、そうだイズミちゃん飲みに行かない」
 ポッと顔を赤らめてイズミは嬉しそうに反応する。
「えーどうしようかな……ちょっと、トイレいってきますね」
 イズミは化粧直しにトイレにいくつもりだった。石崎の誘いを受けるつもりだったのかもしれない……だが、そこに勇気を振り絞った誠人が立ちはだかったのだ。
「あの、イズミさんお願いがあるんですが……」
 か細い、聞こえるか聞こえないかの声だったのだが、イズミはピクっと反応して誠人に向き直った。
「はい! なんでしょう」
「あの……もうちょっと、こっちの影に来てもらえます」
 そういって誘い込んで、今日は石崎の誘いを断ることと仕事が終わったら、外の喫茶店で落ち合うことをお願いした。そのあとずっと観察していると、石崎係長に謝って、どうしても用事があってと断っているイズミの姿が見えた。
 こんなに早く退社するのは初めてだ。自分も仕事を片付けて、慌てて喫茶店に行くと化粧直しまでして、指定した喫茶店の奥でイズミが待っていた。
「あの……イズミさん来てくださってありがとうございます」
「お願いされましたから」
 そういって、じっと見つめられると、夢の中では何度も何度も犯したイズミのはずなのに、緊張で声が震える。
「あの……ぼくのこと知ってます?」
「うちの社員さんですよね……見たことはあります。えっと、名前まではちょっと」
「井上誠人といいます……覚えてくださいね」
「ええ? はい」
 これ以上は、この場所では駄目だ、ふっと思いついて誠人は言った。
「あの……お願いですから、イズミさんのお家に連れてってくれますか」
「私の家ですか、いいですよ」
 そういって、無言でハンドバックを持って立ち上がると、付いて来いとばかりに歩き出した。半ば、義務的というか機械的な動きだ。慌てて勘定を済ませて、追いかけるとイズミは、二駅ほどいったマンションに止まった。
「ここが、私のマンションです。これでいいですか」
「あのーお願いだから、部屋の中にいれてもらえますか」
「えっ……中に入るんですか」
 ちょっと、困惑気味のイズミ。家に連れて行けといったのに、中に入られるとはまったく考えてなかったようだ。
「お願いします」
「……わかりました」
 ガチャリと入った先は、ピンクが基調の女性らしい部屋だった。歯ブラシも一つしかないし、男を連れ込んでいる様子はない。入って立ち尽くしていると、じっとイズミに睨まれる。
「あの……睨まないでください」
「あ、すいません。男の人なんて、部屋にあげたことがなかったもので」
 誠人にとって、イズミは二歳年上なのだ。二十四歳の娘が、男を呼ばないなんてことがあるだろうか。精神制御がどこまでできているのか調べる意味でも、質問してみるのはいいかもしれない。
「お願いですけど、男の人を部屋に上げたことはないのか正確に答えてください」
「上げたことは……それはありますけど。つまり、そのそういう意味ではなくて彼氏でもない男の人をあげたことがないという意味で言ったんです」
「今、彼氏はいますか」
「……」
「お願いですが、ぼくがいう質問には全て答えてください」
「わかりました……いません」
「石崎係長を上げたことありますか」
「ありません」
 これが一番聞きたかったことなのだ。伊藤イズミ二十四歳は、高校生と大学生の時に彼氏が一回ずつできて、高校の彼氏のときはキスまでだったが、大学二年のときに本格的な初体験して、三年間無数にやりまくっていた。もちろん、避妊はちゃんとしていてゴム付きセックスで生はなし。懐妊したことも、堕児したこともない。
 彼氏が就職浪人して、疎遠になり結局別れたという。それで寂しい時に、石崎係長がいいなと思い始めて、仕事上の関係を利用してそれとなく近づいたのも、実はイズミのほうで、話を詳しく聞いていくうちにこんなおとなしいと思われてるイズミちゃんが、そんな計算高いことを考えていたなんて女は怖いなと思った。
「もういいですか……こんな話したくありません……うぅ」
 話しながら俯いて震えていたと思ったら、ついに、ポロポロと泣き出してしまった。別に嘘泣きではない。自分の汚い心の部分を、赤の他人に話すなんて辛いことなのだから。
 ぼくはこれからどうするんだと思いながら、途方にくれて泣いているイズミを抱くことも出来ず眺めている誠人。そういや、抱くんだろ。
 すでに、ここまで本人が抗っていることを聞けて精神制御は完璧であることが伺えた理性はそういっているが、経験不足の誠人の感情のほうはいまだ困惑を続けている。
「うぅ……もう帰ってもらっていいですか」
 泣きながら、そういうイズミ。抱くには、どうしたらいいんだと考えてまず風呂だと思い立った誠人。
「あの、お願いですけどお風呂借りますね」
「えぇ? いいですけど」
 なぜ、急に風呂とちょっと驚いて、キョトンと泣き止んでしまうイズミ。
「お願いですから、その間に普段着に着替えておいてください」
「普段着、着替えます。はい……じゃあ、お風呂は少し小さいですけど、タオルは十分にあると思いますから」
 さっと、風呂に入ってくる誠人。トイレと一体型の小さいながらも、ピンクが基調の可愛らしいバスルームだった。鼻歌まじりにシャワーを浴びて置く。これから、抱くのに汚れた身体では可哀そうだと誠人なりに思ったのだ。
 それでも誠人の風呂はカラスの行水で早い。すぐに、タオルで身体をふき取ってバスタオルを身体に巻いたまま部屋に飛び出してきた。
「ちょちょちょっと! なんで裸で飛び出してくるんですか!」
 普段着に着替えてという指示で、赤い部屋着に、薄いカーディガンを羽織ったイズミが、さすがに怒ったように言う。
「だって、換えの洋服がなかったから」
「そんなぁ、あのいったい何を考え……」
「お願いですから、ぼくの裸を見ても驚かないでくださいね」
「……はい」
 ざばっと、バスタオルを脱いでしまう。お願いが通じていたのか、驚いて叫んだりはしなかった。ただ、ガリオタの貧弱な身体を見て、しかもその下の似つかわしくないほど立派に屹立したモノをモロに見てしまい、イズミは嫌悪感のあまり気が遠くなった。
 ばさっと、倒れるイズミ。息はしているようだが、目の色が生気を失っている。慌てて、ゆすくっていると、瞳の色が戻った……とおもったら黒ではなく金色の瞳。髪も、思ったよりも金色に輝いて、身体も胸もどんどん小さくって……

「師匠!」
 イズミの身体は、半ばアルジェと化してしまった。完全にアルジェの白人の少女の身体ではなく、その間を取ったような中途半端な状態だ。
「こっちでは、昼なのだがこっちは夜なのかね――結果が気になってイズミの脳の中から調査させてもらっていたんだが、とりあえず実験成功はめでたい」
 そういいながらも、アルジェの表情はとても険しい。
「だが、今度の弟子は、夢の技術には長けていても催眠術の基礎も知らんようだ」
 そういいながら、仁王立ちで渋い顔をする。それを、正座をしながらシュンとしてみせる誠人。アルジェは鼻をフンと鳴らす。
「いま、イズミは精神が軽く壊れる寸前だったぞ。だから、私がこうやって顔を出すことができたわけだが、気をつけろよ。お前の失敗で人を壊されて、その後始末をやらねばならないのではこっちがかなわないからな」
「面目ないです……」
「お前は、催眠術をロボットを操縦する技術だと考えてるのか。呆れたものだな、これだから理系はテクニックの割に愛がないと言われるんだ。いいか人間の心は生き物なんだぞ。いくら、お願いを聞くからといって嫌悪の情もあるし、生物的には危機を回避もきちんと回避する」
「はい」
「お前を優秀だと勘違いして、説明しなかった私も悪いのだがな、催眠による支配というのは本来、相手がそれを自分にとってよいことだと思わせて操るのが基本なのだ。相手の拒否をねじ伏せるための魔法ではないのだ。もちろん、相手にある程度抵抗させて楽しむなんて迂遠なことをやっている術師もいるにはいるが」
 そうやって、幾人か知っている悪趣味な術師を頭に思い浮かべるアルジェ。
「いまのお前のやり方では、いずれ人を殺すぞ。さっきのイズミは、お前のお願いと自分の嫌だという生物的拒否反応がぶつかって脳がショートしかけたのだ。死んだ振りってやつだ、軽く意識を失えば自分の嫌悪するお願いを聴く必要がなくなるのだから合理的処理法といえる。だが、これを何度もやるとショック死することだってある」
 自分のやったことが、殺してしまいかねないことだと言われて青ざめる誠人。
「ふん――それで、自分の願いを殺してイズミにやさしくするような奴なら、失格だけどな。どうやって、相手に拒否をさせずにお願いで言うことを聞かせるか、考えてみるんだな。大事なのは説得だ、分かるか出来の悪い弟子よ」
 そうやって、しかめっ面を緩めて、初めてニヤっと笑うとゆっくりと床に倒れこんだ。アルジェの印象がどんどん抜けていって、身体が伊藤イズミそのものになる。ほどなくして、黒い瞳が目を覚ましたようだ。

「うう……私は」
「大丈夫ですか、イズミさん」
「ああ……あの、えっと井上さん」
「とにかく、お願いですからベットに横になってください」
 倒れたことを覚えているイズミはベットにすぐ移って言われたとおりに横になった。
「お願いですから、安静に目をつぶっていてください」
「はい……わかりました。私はどうしたんでしょう」
 さて、イズミをショックを受けずにするにはどうしたらいいものか
「倒れたんですよ、あなたには治療が必要です。お願いですからぼくの治療を受けてください」
「はい」
「まず、息を楽にするために服を脱がしますね」
 たしかに息は苦しかったので、納得するイズミは自らも脱がされやすいように身体を動かす。
「ちょっとまって……下着もですか」
「嫌ですか……」
「そりゃ、嫌ですよ」
 そういって、下着は脱ぐのを拒む。お願いはしていないので、抵抗できるのだろう。嫌がっているのを無理やり脱がしてしまって、無理やりやってしまうのもいいだろう。でも、それでは彼女は壊れるかもしれないしアルジェに無能を晒すことになる。
 うまくいい説得ができたらいいのだが、誠人は催眠術師ではない。
 しばらく躊躇して、イズミを見つめた。彼女ははシンプルで清楚な白い下着をつけている。ああ、さっさと触ってしまいたい。競りあがってくる性欲に、煩悶する。
 誠人のなかで性欲と理性がぶつかり合う……今もイズミの脳の中から見ているはずのアルジェにいい方法を聞くか、いやそれも無能を晒すことになる。まてよ、そうか聞けばいいんだ……イズミ本人に。
「それじゃあ、これはいいです。お願いですから、落ち着いてこれから私のいう質問に正直に答えてください」
「はい……」
 お願いという言葉で、イズミは素直になる。よく見ると、さっきの目をつぶってというお願いもしっかり守っている。安静もなんとか保っている。
「ぼくだから、下着を脱がされるのがいやなんですか」
「違います……彼氏やお医者さんでもない男性に、裸を見られたくないんです」
 彼氏になってしまえば、問題解決かも。しかし、いまの彼女は誠人が彼氏になるのを望まないはずだ。では、もう一つの方を取ってみることにする。
「お願いですから、ぼくがいうことを信じてください。ぼく、井上誠人のいうことはあなたにとって全て真実です。わかりますか」
「はい……あなたのいうことは真実」
 つぶっていた目を開けて、ぽーと火が灯るように目を光らせるとまたつぶった。
「ぼく、井上誠人はあなたにとってのお医者さんです。あなたは、ぼくの治療を必要としています。これから、あなたに医療行為を行うんです。どんなに非常識だと思っても、あなたの命を救うための医療行為ですから我慢して嫌がらずに受けてください」
「はい、あなたはお医者さんです」
「医者だから、下着を脱いで裸にしてもいいですよね。診察をしますからね」
「はい、大丈夫です」
 イズミの四肢から、強張りと抵抗の力が消える。
「もう、あなたは裸になりました。目を開けていいですよ。これから、あなたに医療行為を行いますから、もし疑問に思った点は何でも聞いてくれてかまいません。ただ、どうしても我慢できないこと以外は、なるべく治療に協力してください」
「はい、わかりました。治して下さい」
 いつになく、従順になる。こういう従順な表情をしている大人しい時のイズミは、まるで少女のようにも見える。二十四歳の女ざかりの爆乳女が、少女というのはおかしいかもしれないが、その違和感が誠人にはたまらない。
「じゃあ、まずおっぱいから診察しますからね」
 イズミのGかHかと思うような巨乳、胸囲百センチは確実に超えているだろう。夢で誠人が見たよりも大きい……だがそれに比例して乳輪も大きいし、色もすこし濃いような、まあ夢と現実の違いだろう。さすがに仰向けにしてみると、ぐにゅっと垂れ下りがある。それもまあ、現実というものなのだ。
 その垂れ下った乳が許せなくて、親の敵のようにぐっぐっと上に向くように絞ってやる。力いっぱいそれをやっていると、次第に熱くなってきた。
「先生ぃ……これ本当に診察なんですか」
「そうだよ、ほら乳頭が起って来た」
「そりゃ、そんなにされたら……やぇ乳頭摘まないで」
 まるで、野イチゴのように濃く赤く、乳に比例して大きな乳頭だ。多少いびつだが、それがなぜか性欲を掻き立てる。心の中で、イチゴ狩りと唱えながら、一心不乱に乳頭を引っ張った。
「ぁぁ……はぁ、先生。もう、噛まないでください。吸うのもぉ!」
 あくまでも、医師という真面目な顔を崩さずに責め続け、頷いてみた。
「わかったぞ、君の病気の原因は欲求不満だ」
「はぁ……そんなぁ」
「イズミくん、君はどれぐらいセックスをしていない」
「ぇぇと……彼氏と別れて八ヶ月だから、半年ぐらいしてないです」
 計算が少しおかしかったような気がするが、医師なのでスルー。
「簡単なことだな、ぼくとセックスをすればいいんだ」
 そういってニマーと笑う誠人。
「え、え……それは嫌です。彼氏でもない人とは絶対しません」
「ええー、駄目なのか」
 がっくしと肩を落とす。誠人なりに、かなり必死に愛撫したつもりだったのだが。まだ全然、イズミの理性を狂わせるまでにいかなかったようだ。でも、強引は禁物。
「じゃあ、セックスはしなくていいや」
「ほっ……」
「ただ、欲求不満の解消のために、君の子宮内部に薬液を注入する必要がある」
「薬液、注射器か何かで」
「いや、それでは膣を傷つける恐れがあるので、この肉棒で」
 そういって、股間の逸物を指す。
「ええ、それってその先生の……男の……」
「そうだよ、ぼくのチンポを君のマンコに差し込んで、精嚢で作られた薬液を注入するんだ」
「それって、やっぱりセックスじゃないですか。しかも、生でってことでしょ」
「違う……根本的に違う。まず、お願いだからすこし落ち着いて考えてみよう」
 そういって、誠人は胸を嬲るのを再開する。
「はぅ……だって、薬液って先生の精液のことじゃないんですか」
「その通りだよ、精嚢で作られた精液をぼくの肉棒を通して、君の子宮内へと注入するわけだよ。注射器を使うより、実に自然で安全な治療法だ」
「安全というか……はっ……危険ですよ! ううっ……それに危険日です」
 危険日という言葉に、誠人の息子がムクムクっと反応した現金なものだ。この分だと、妊娠の心配はないと言い聞かせることは簡単だろう。しかしここで焦るのは禁物、なんとか妊娠させることを了承させる方法はないものか。むしろ、妊娠を切望させるような方策は。
「危険日なのは、わかったからとりあえず治療を続けよう。膣をこんどは診察させてもらうね」
「セックスだけは駄目ですからね……」
「分かってるよ、いい感じにぬれてるね。これが女性の膣か」
 実は、誠人は初体験なのだ。内心ドッキドキだ。しかし、この医者プレイが効を奏してけっこう冷静な気持ちが維持できているのは助かる。
「あぁ……指いれないで、舐めないでください」
 舐めてみる。チーズの味がするとか、ひどい味がするという割りには、さほどでもなかった。むしろ、レモンっぽいかも。人によるのだろう。
「治療だからね、すこし我慢してね」
「うぅ……はぁう……」
 AVで見たように指の数を増やして、回転させてみたりする。
「はぁぁ……先生……」
 結構知識だけでやれるもんだな。しだいに、膣は粘度を増してきた。もういいだろう。ぶちこむよーという体勢をとる。
「ちょ……先生、挿入は駄目です」
「分かってるよ、セックスは駄目だ。外に擦るだけだよ、素股のようなものだ」
「それならいいですけど……」
 素股といっても、風俗にも怖くて行ったことのない誠人は見様見真似で、亀頭のさきっぽを、膣のビラビラに擦り付けるだけだ。膣の入り口に、亀頭がひっかかるたびに、切なげに膣口と亀頭がキスをする。
「はぁはぁ……先生、怖いから、あんまり入り口に近づけないでください」
「ふぅ、ふぅ……これも治療の一環だからね」
 ああ、切ないものだ。素股の感じというのは。
「先生、コンドームつけたら入れていいですから。ゴム付けてください」
 ついに、ねをあげたのはイズミのほうだった。半年やっていないというのも、嘘じゃないようだ。でも、ゴムなんていうのは、誠人にとっては初体験なわけだし。初めては生がいいと贅沢なことに誠人は思った。
 どうする、入れる……入れない……このまま、入れてイズミを壊してやってもいいんじゃないか、あるいは入れて平気かもしれない。でも師匠に面目が。そう煩悶しながら、ただ胸だけを必死になって揉んでいたら。
 身体が小柄になり、胸が見る見ると小さくなっていく。これはこれで、形が良くて揉み心地はよいのだが。気がついたら、イズミの目が金色になっていた。

「イズ……あれっ師匠?」
「ここまでだな、覚えておくといいぞ。あんまり挿入まで時間がかかりすぎると、危険日近いっていってただろ、雌は発情期だと、子宮が降りてきて膣が狭くなって入りにくくなることがある。そうなったら、うまくはできないぞ。この子はそういうやっかいなタイプのようだ」
「うう……面目ないです」
「今回は、安易な道を選ばなかったということで、ギリギリ合格点にしておいてやろう。見たところ、経験がなかったみたいだしな」
「……つまり、ぼくは」
 つまり誠人は、うまく最後までうまく催眠ができなくて時間切れだったということだ。
「協力してもらってるんだから、飴も必要だろう。まあ、そう落ち込むな。何事も初めから全部うまくいくなんてことはないから。今回は私に任せておけ」
「師匠……」
「これから、イズミは雌ブタに変えてやろう。お前の子種を欲しくて欲しくてたまらない、雌ブタだ。人間なんて、一皮向いてしまえば動物だということを、プロの催眠術を見せてやるよ」
「……ありがとうございます」
 最後まで自力でやれなかったことが悲しくて、誠人は俯いていた。悔しさに、思わず手に力がこもる。
「後処理もうまくやれよ、あとな――」
 なぜか恨みがましい顔で、無言で誠人を睨むアルジェ。
「はい?」
「胸を強く掴みすぎなんだよ、同化してる私も痛いだろ――馬鹿がぁ!」
 そういう間に、胸がまたもとの大きさに膨れて、目の色も黄金から褐色へと変化していく。
「フッ、せいぜい楽しくやれ。私は最終調整も終わったから帰る。あとはイズミを気持ちよくしてやろうが、痛くしてやろうが勝手にしろ、ではまた夢で会おう――」

「先生ぃ、ぶっといお注射お願いします! 子種をください! 先生の子供が欲しいんです」
 さっきとは打って変わって、いや欲望をむき出しにして懇願しているイズミ。すっかり、瞳は理性と計算の色を失い、情動に支配されている。
 膣はすでに、十分どころか十二分の準備OK状態。ぐぐっと挿入を仕掛けると、まるでさっきまでの押し引きが嘘のように、スルッと膣の奥までゴーイングオマンコ!
「おお、膣すげえ気持ちいい」
「先生ぃ、突いて! 突いて!」
 待ちきれなかった膣はすでに、きっつきつで子宮で誠人の似つかわしくない巨根をしぼりとる勢いだ。
 これまで、働きどころのなかった二十二歳の肉棒が全てを解放せんと、ピストン運動を開始する。
「ふぅ……先生ぃ……先生ぃ」
 その間にも、やはり胸に執着している誠人は、巨乳に武者ぶりついて満面の笑み。それでも、腰の動物的動きは止まらない。むしろ、セックス動物と化したイズミの受けのほうが激しいぐらいだ。
「いぃ……先生いぃ……」
 接合部から、パツッパツっと打ち当てる音がする度にジュッジュっと愛液が宙にはじけ飛ぶ。ただただ、まぐわうという表現が相応しい、動物的セックスだった。
「うあ、ぼく生きそうイズミちゃん!」
「先生ぃ、来て精子! 来て!」
「いぃくう」
「中で出して!」

 ドピュドピュドピュドピュ!

 こうして、激しい初体験を誠人は済ませたのだった。このあと、満ちたりない二人は体位を変えて二回もやった。いろいろ考えた結果、いつでも戻せるようにして今回の記憶は夢の中に、一時封鎖しておくことにした。
 こうしておけば、イズミは薄っすらと思い出しても、そういう夢を見たというイメージを想起するだけだ。そのうえで、必要があればいつでも取り出すことができる。
序章「明晰夢」

「はぁー」
 いつもの無為な社内巡回を終えて、ため息一つついて、仕事を再開する長身痩せぎすのサラリーマンが一人。井上誠人二十二歳独身、本業はプログラマーであったのだが、高校を卒業してからPGとして過度の仕事をこなすうちに、身体を壊してしかたなく転職して、この普通の会社のメンテナンス管理者をやっている。
 メンテナンスの仕事というのは、専門知識が必要なものの社内のシステムに異常でも起こらない限り、仕事はないに等しい。定期業務も、あらかじめプログラムしておけば、あとは機械が勝手にやってくれる。給料は安いが、まことに気楽な身分なのであった。
 これで、社交的な性格なら暇をあかせて女性社員を口説いたりとか、いろいろ楽しめるのだろうが、至って地味というか暗いというか、まあ一言で言ってしまうと奥手なオタクである、誠人にとってせいぜい女性社員は、目の保養をするのが精一杯。あとは、社内システム管理者の立場を利用して、暇つぶしにメールや個人情報を盗み見たりしている。どこまでも、根暗なのだった。
 暗いメンテナンスルームで、誠人はたった一人。誰が見に来るということもない。だから、ため息どころか叫んだって誰の迷惑にもならないのだ。それが近頃、気楽というよりは孤独に感じてしまうのだった。
 息が詰まって、社員食堂に行くついでに結構広い社内を一周してみたのだが、誰にも声をかけられることもなく、顔見知りを作る社交性もない、誠人はただ相手と目をあわせないように、女子社員などを観察するのが精一杯だった。
「いつものアレ、やるかな」
 そんな、誠人の唯一の楽しみが、長椅子に寝そべっての幽体離脱ごっこなのだ。所定の作法にしたがって、横になり目をつぶれば、仄かに意識が明確になり、身体がバイブレーションしはじめるような感覚と共に、肉体から魂が抜け出るのだった。
 もちろん、これは本当にそういうことが起こっているわけではなくて、明晰夢というただの夢である。
 金縛りにあったことがあるという人は多いだろう、金縛りは別に悪霊が取り付いているわけではなくて、身体が寝ていて頭が起きているので身体が動かせないだけなのだ。人間は原始時代、洞穴で外敵に囲まれて生きていた。そのため緊急時に備えてすぐ行動できるように、頭と身体を交互に休めることで、すぐに活動できるようなシステムになっているのだ。
 金縛りを一歩進めれば、周りの状況を把握しつつ、夢の世界に入ることもできる。前の仕事で、身体を壊した副作用で誠人はこの明晰夢状態にすぐ入れるようになってしまったのだ。寝入って、五分も立たないうちに誠人は幽体のようにふわふわと空中を浮かびながら、薄暗い寝椅子に寝そべる自分の姿を見つめている。
 夢でもいいのだ、誠人にとってはとてもリアルに感じられるのだから。
 強く強く、自らの身体があることを意識する。夢だからといって、ぼけっとしていない。その肢体があるという感覚は、意識すれば意識するほど鋭くなっていって、まるで普通に「辛い」とか、「疲れた」とかそういう風に思って生きているときより、ずっとずっと頭が冴えているように感じるのだ。
 そういう夢を見たことがある人は、きっと多いことだろう。この明晰夢の利点は、誠人が夢の世界全体がコントロールできなかったとしても、夢の中での自分の意識はコントロールできるということだ。

 シュルルルルルルルッ

 無理やり擬音にしてみるとそんな感じだろうか。まるでゼリーが飛び出すみたいに身体から魂が、飛び出る。もちろん、感覚的なもので、本当に飛び出たわけではない。最初、そういう風に考えられなくて、ものすごい恐怖を感じたものだ。恐怖を感じれば、それがすぐさま現れるのがこの夢の世界。金縛りと明晰夢は、そのときの誠人にとっては地獄だった。
 しかし、世界の原理さえ分かれば、この世界は誠人のために用意されたものだ。
 やりたくて、はちきれんばかりの気持ちになっていたので、すぐさまその薄暗い部屋をでる。壁抜けもできるが、なるべくリアルを意識するために、扉から出たほうがいいことを知っている。
 ドアノブを強く持って、扉を開ける。ただ自然にこなしている動作が、この世界ではとても鮮明で新鮮なものに感じるから不思議だ。静かだった、自分の仕事部屋から社内に移動するにつれて、社内の忙しい喧騒が聞こえる。ここらへんは、夢とは思えないリアルさ。
 今日襲う予定なのは、営業三課の伊藤イズミ二十四歳、営業の事務的な補助をそつなくこなす、一般職の事務員である。終始控えめな性格で、最近になって私服OKになったというのに、いまだに前の白い事務服を着ている。他の社員が着ると、おばさん臭くなる服なのだが、不思議とイズミには似合っている。
 いや、似合ってるって表現はおかしいだろう。イズミは物凄い巨乳なのだ、安物の薄い事務服がブラを透けさせ、その巨乳を返って目立たせるのだ。ブラが透けても、分かりにくいように本人は考えて、白を選んでいるのだろうが、それすらも返って男の注意を引く結果になる。
 結果として、上司のセクハラにあったりするのだが、それを遠目で楽しそうに眺める誠人とセクハラ上司の邪魔をするのが、その向かいに座る石崎である。イズミと同い年なのに、すでに係長に昇進している。
 その強い正義感に比例して責任感もあり仕事もできる。セクハラ上司にたてついたりしながらも営業成績トップなので、上司も強くいえない。女子社員の羨望の的で、でも本人はいたって真面目で、そんな石崎が好きなのがやはりイズミなのだ。
 絵に描いたような、お似合いの二人でむかつく。そのむかつきを夢で解消しようというのだ。
「へへへ、お前の目の前でイズミちゃんを嬲ってやるぞ」
 すーと、空中を浮きながら営業三課を飛ぶ。
「へへへへー」
 夢の中だと、気が大きくなる。イズミはと見ると
「石崎さん資料できました!」
 とかなんとかいいながら、甲斐甲斐しく石崎の手伝いをしている。最近、露骨にこういうことをやるようになった。石崎も上に一目を置かれている存在だし、その石崎がイズミを気に入ってるので、誰も何もいえないのだ。
「だが、そうはいかんざきー」
 ハイテンションになった、誠人は後ろからイズミの巨乳をにゅっと、もちあげる。
「おお、いい弾力」
 満面の笑みを浮かべる誠人。
「きゃ! なに!」
 後ろから、ぎゅっと誠人に抱きすくめられて驚くイズミちゃん。
「いっ井上さん、なにやってるんですぅーやめてぇ」
「やめろ井上!」
 さらに、上から覆いかぶさるように抱きつく誠人に、弱々しく抗うイズミちゃん。
 他の社員は無視なのに、石崎だけが気がついて声をあげるのは、もちろん誠人の好みに夢が合わせた結果だ。はっきり言ってしまうと、現実的に彼らは顔は覚えていても、部署が全然違うので井上誠人の名前すら知らないだろう。
 これは、あくまでも現実らしい夢なので、誠人の都合のいいような設定なのだ。
「ふぇっふぇっふぇ、ゆれる乳ー」
 さらに深々と、乳をわしづかみにする誠人。
「きゃーー」
 胸を押さえて、でも弱弱しい抵抗しかできない。
「や、やめろって井上! 大丈夫イズミちゃん!」
 そうやって、やめろやめろといいながら石崎は身動きが取れないのだ。
「へへへ、ざまみろ石崎。イズミちゃんの胸やわらかいぞ」
 そういいながら、事務服のシャツを破いてブラも引きちぎる。ペロンっと、イズミの爆乳が飛び出してくる。
「きゃーー、やめぇ」
「やめろ、なあ、やめろよ、井上ぇ!」
 腕を振り上げて怒る石崎。そういや、セクハラ上司も、こうやってる石崎の剣幕にビビってたなあ。でも、これは誠人の夢なのだ。誠人が支配しているのだから、怖くもなんともない。
「はは、本当はお前もさわりたいんだろー」
 そうやって、右乳の乳頭に吸い付きながら、左乳を嬲る。やはり巨乳はいい。やりがいがある。自分が飛べるから、体位も自由自在だ。
「やめろ、無理やりさわりたいわけないだろ。そんな酷いことするなぁ」
 石崎は、怒りを全力で顕わにしているが身動きできないのだ。
「やめてぇ……もう、やめてぇ」
 すでに、イズミの抗う声は、泣き声に変わっていた。想定の範囲内というか、あくまでも誠人のイメージするイズミちゃんなので、どんなに酷いことをしようが萎えることはない。
「あぁーー」
 イズミの悲鳴は、誠人の性欲を掻き立てるばかりなのだ。今度は、一気にストッキングとパンティーをちぎり取る。夢の世界では誠人は、すごい怪力でもあるのだ。
「ぶちこむよーイズミちゃん」
 あっというまに、イズミのオマンコに亀頭をあわせる誠人
「いやぁっやめ!」
 ぐっと、差し込む。
「やあぁあぁああ」
 悲鳴と共に、周りの事務室がはじけとび、いきなりシーンは遊園地に変わる。
「なぁ、なにこれぇー」
 イズミと、誠人は真っ裸になって接合しながらメリーゴーランドをぐるぐると回る。これがお気に入りの誠人のセックスのイメージなのだ。
 柵の向こうから、あいかわらず何か石崎が叫んでいるがもう関係ない。メリーゴーランドが音を立てながら、ぐるぐる回る振動でズッズっと気持ちよくピストンできる。
「いぁーいゃあ」
 そういいながらも、イズミはすでに濡れ濡れになっていて程よく快楽を感じているようだ。
「うあー、もう限界だ。イズミちゃん中でだすよ」
 そういいつつ、イズミの乳に楽しむように吸い付く誠人
「やめて! 外に! 今日は危な……」
「限界だ、いくよー」
 腰を全開に押し付ける
「いやぁーー」

 ドピュドピュドピュ!

 絶頂と同時に、メリーゴーランドは回転の速度を速め、そしてドクッドクッドクと流れ出していくほどに、回転が遅くなる。回転のスピードが、性感と一致するようになっている。
「いゃ……中でなんて……私、妊娠しちゃう」
 さらに、イズミが誠人の愉悦を高めるセリフを吐いているが。
「そうだなあ、今日はこのぐらいにしておくかな」
 そのまま二、三発やるときもあるのだが、少し疲れたこともあり、今日はこのぐらいにしておくことにした。
 全てを消してもいいのだが、そのまま泣いているイズミちゃんを抱きかかえて事務所まで戻る誠人。
 石崎がぷんぷんと怒りながら、待っていたので「慰めておいてよ」と渡す。
 こうやって、夢が続いてる限り後処理をするのも、都合のいいリアリティーを求める誠人の好みだ。

 さてと、性欲も満たしたしあとは空で求んで遊ぶか。すーーと浮き上がるイメージ。そのまま、世界の果てへと飛び去っていく。あとは夢に任せるのだ。ぐんぐんと、浮かび上がった誠人は宇宙空間を越えて、月にまで到達する。

 月の砂漠には、アポロの残骸と、アメリカの旗が立っている。宇宙には風がないはずなのに、旗がたなびいているのはやはり夢だからだろうか。さらに近づいてみると、旗の下に金髪の高校生ぐらいの美しい少女がいた。白人系と思える肌の白さだ。

 あれ……

 これまで、自分が望んだもの以外は見たことがなかったのだが。女の子は、ニヤリと笑うと手を振る。ちょっと、怖かったが近づいてみることにした。もし、あの女の子が追いかけてきたら、そっちのほうが怖いからだ。
 悪夢といっしょで、この世界は恐怖すればそれが増幅される。油断はできない。
「ごきげんよう」
 女の子はニマニマ笑いをやめ、こっちを安心させるように、ニッコリと微笑みかけてきた。ちゃんと日本語でしゃべるみたいだ。
「やあ……」
 誠人はあいまいな返答だ。
「君の――えっと君の名前は?」
「誠人だよ……井上誠人」
「私はアルジェ・ハイゼンベルグ。アルジェって呼んでもかまわない」
 そういうと親しげに笑いかけた。
「アルジェ……あの、ここぼくの夢なんだけど」
「単刀直入だね、まあこんなに鮮明な明晰夢は私もみたことがない。君は優秀だね。見た目によらずといったところかな。まあ私は、あなたみたいなタイプの日本人に縁があるようなのだが」
 そういって、夢の中でもガリオタメガネの誠人にアルジェは、やや呆れた笑いを浮かべた。
「話が読めないんだけど……君は、ぼくの夢の登場人物じゃないの」
「おあいにくさま、私は実在の人物だよ」
「それなら、何でぼくの夢に」
「私の専門は催眠の研究なんだけど、最近夢がもたらす精神エネルギー転換について研究しててね。ミハエル・クルードマンの夢の実在って説は知ってるかな」
 科学雑誌ネイチャーを愛読している理系の誠人は、自分も興味ある分野なのでかろうじて覚えていた。クルードマンは、たしかユングの集合的無意識説をさらに推し進め、量子力学のエネルギー転換理論の援用で、夢の精神波が現実に与える影響を……。
「わかったような、わかってないようなって顔だね。まあ、彼は説明がへたくそでわかりにくいからね。もう少しエレガントに論文を書けばいいのに」
「あああ、アルジェってあのアルジェ・ハイゼンベルグ!」
 そのネイチャーに最近登場した、謎の天才少女としてアルジェも載ってたことにいま気がついた。彼女は、クルードマンの妄想染みたという批判さえ受けた仮説を、実験で実証してみせたのだ。
 そんなのはどうでもよくて、アルジェが美少女だから覚えていたんだが。
「そうそう、やっぱ理系の子は話早くていい 」
「そのアルジェが、なぜぼくの夢に!」
 やれやれと、肩をすくめて手を広げるアルジェ。
「さっき、夢の実在の話をしたよね。もう理解したと思ったのに、しかたない全部説明してあげよう。ここは、私の夢であり、同時に君の夢でもある」
「ええー」
「どうやら、君のイメージではここから見える地球が君の精神世界で、月が集合的な精神世界への入り口になってるようだね」
 誠人は、もう唖然となっている。たしかに、クルードマンの説は理解したつもりだった。簡単にいうと、夢は現実で全ての人の夢は繋がってるという話だ。しかし、それはあくまで高次の概念上の話で、自分の夢にこんなドラスティックな現れ方をするとは考えもしなかった。
「つまり、君の夢と私の夢はこの月を通して繋がってるということ」
「そんな……」
「ここを中継して、君の精神世界へ行って君の頭をぐっちょぐちょにしてあげることもできる」
 そういって、アルジェは透き通った瞳で見つめてくる。
「そんな、信じられない!」
 ものすごい恐怖を感じた。心が繋がっているから、本気が伝わるのだ。
「ふふ――そんな可愛い顔しないでくれ。本当に君を気狂いにしてあげたくなる」
 そうやって、アルジェはほの暗く微笑む。
「か、勘弁してください」
 心の底から震えがきた。夢の万能感は続いて、誠人は空だって飛べるのに実は夢の世界は他者と繋がっていて、他の人から攻撃を受けることがあるだなんて。
「安心して、私は無駄なことはしないから。頭を狂わせるなんて、研究対象外だからね。でも、せっかくだから君を利用させてもらおうかな」
「な……そんなあ」
「無理やり脅してもいいんだけど、これは君の得にもなることだからできれば納得して協力してほしい」
「……内容によります」
「いい返事だね。それなりの強制力を持って世界全ての人の夢に呼びかけてみたのだが、呼びかけに応じたのは君だけだったよ」
 世界の夢に呼びかけるって、どれだけの精神力なのだろう。
「そういえば、誰かから呼ばれたような気がしましたね」
「他の人との夢との間を行き来できるのは、現時点では私と君だけみたいだよ。理論構築に人生賭けてるクルードマンですら、まだこの夢の精神の結合点に到達できるステージに来られない。君ほど、夢の精神が鍛えられてる人は珍しい」
「ありがとうございます」
 気のない感じで、誠人は返事した。
「私が褒めることなんて、そんなにないんだけど。まあいい、多少の訓練さえつめば、君も他人の夢が見えるようになる。そしたら、そこから精神を操ることもできる」
「精神を操る」
「そう、君が自分の夢の世界で何をしてるのか、ここから見たよ。もし、あの子の精神を操ったら現実でああいうことができる」
 オナニーを覗かれたに等しい。真っ赤になった誠人に、アルジェは笑う。
「失敗したら、気が狂っちゃうからきちんと訓練は受けてもらうけれど――どうだ、やってみたくはないかね」
「……やってみます」
「いい返事。夢はもっと可能性を秘めている。分子生物学の連中は、脳と遺伝子を解明したぐらいで『精神は肉体』なんて妄言を吐いているがとんでもない。精神エネルギーは物質をも支配するのだ。研究を続ければ精神だけじゃなくて、肉体的影響も与えることができるはずだし、きっといろいろ遊べるはずだよ」
「楽しそうですね」
 よく考えたら、誠人自体も明晰夢を研究して遊んでいたのだ。それが少し大掛かりになるだけだ。
「そう、研究は楽しい。君はいい返事をする」
 そういって、微笑むアルジェに誠人は微笑みを返してみた。そこで、気がついたので誠人はいってみた。
「あの、アルジェさん」
「なんだね、話がのってきたところだったのに」
「これが全部……その夢だったりはしませんか」
「君はまだ、ただの夢と、物質化した夢の区別もつかないのかね。もう、しょうがないな――ハサミよ!」
 そうやって、アルジェがいうと虚空からハサミを取り出した。そのハサミで、チョキンと自分の美しい金髪を一房切る。そして、それをそっと誠人の手に握らせた。強い存在感を放つアルジェの手は、思ったよりも小さくて暖かかった。
「これを、しっかりと持ってなさい。私も睡眠はこのぐらいにしとくから、今日の講義はここまでにしとく、目を覚ましなさい!」

 シュルルルルルルルッ

「うああああぁ」
 アルジェが目覚めろといった合図に、誠人の身体は急速な勢いで地球へと落下していく。 

 会社の自分の事務所めがけて一直線に。

「……あああうぅぅ」
 ばさっと、長椅子から立ち上がる。冷や汗をたっぷりとかいていた。あと、パンツが精液で濡れている。明晰夢のおかげで、夢精してしまったのだろう。このために、パンツの変えはちゃんと用意してあるから大丈夫と、思考してハッと気がついて右手を見ると、そこには

 明るい金髪が一房、握られていた。

 現実と夢の通路が、いまここにしっかりと繋がったのだ。




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おかげさまでプロの小説書きになりました。ちょっと忙しくなるので更新遅くなってます。
(プロフの画像、ヤキソバパンツさんに提供してもらいました)



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