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E小説(中出し・孕ませ・時間停止・催眠・環境変化など)
エロ小説のサイトですので18歳未満の方はお帰りください。傾向はマニア向け、作品中のほぼ100%中だし妊娠描写、付属性として時間停止・催眠・環境変化などです。
第三章「るしふぃあ」
「斎藤……なんで着いて来る」
「さあ、なんでだろうね」
 授業が終わったら、たいていは速攻で帰る帰宅部の幸助と違って、斎藤美世は委員会活動やらなんとか同好会やらを掛け持ちで三つもやっている。美世は、付き合いがいいというか、誘われると断らない性格なのだ。
 だから、行きは同じ電車通学だから一緒になることも多いが、帰りは一緒になることはほとんどないのだが。
 今日は何故か、帰ろうとする幸助に美世がついてきた。いっつも、美世の背中を幸助が追いかけるのだが、珍しいこともあるものだ。
「まあいいけどさ」
「今日のこうちゃんは、なんか一日中様子がおかしかったからね。倒れたりもしたでしょう。心配だから帰りは一緒に付き添ってあげようって、優しさ?」
「いや、疑問系で問いかけられてもな」
 心配されるのも当然かもしれない。たしかに、今日はいろんなことがありすぎた。今後のこともあるから、家で休みながらゆっくりと考えてみたい。
「あー、あっちから来るのって、一年のルシフィアちゃんだよね。うあ、相変わらず超絶に可愛い……」
「そうだな……」
 超絶に可愛いなんて日本語があるかどうかしらないが、物事を可愛いか可愛くないかの二択で判断しがちな美世にとって、確かに可愛いの最上級に置かれるべき存在ではあるだろう。幸助はルシフィアの印象的な髪の色に見とれながらも、あれは可愛いではなく美術的に作られた美しさだろうと思う。たとえるなら色彩豊かなに描かれた絵、見るもの全てに向けられる暖かい笑顔はどこか作為的で、幸助はそこに冷めた意志を感じた。
 佐上ルシフィア、幸助たちと同じ特進科の一年だ。あまり他の生徒に興味がない幸助でもさすがに知っている。入学してきたときは、結構な騒ぎになった。柔らかな金髪と吸い込まれるような青い瞳は、明らかに日本人のものではない。
 佐上の家は昔からの大地主で、吾妻坂のど真ん中の広大な敷地にコンドミニアムみたいな場違いな洋館を建ててるので有名だ。あの佐上の家の娘なら、結構なお嬢様なのだろうが、ルシフィア自身はハワイからの帰国子女だという話は聞いた。むしろあの白皙の肌を見れば、日本人よりコーカソイドの血のほうが濃そうだ。
「うぁ、やば、こうちゃんこっちくる、こっちくるよ!」
「えっ、あっ、斎藤が見すぎなんだって……」
 あまり不躾な視線を飛ばしすぎただろうか。ルシフィアは、爽やかな笑みを絶やさずにこっちに向かって一直線に歩いてきて、幸助たちの目の前に止まった。
「アイキャンノットスピークイングリッシュ!」
「いえ……日本語は話せます」
 興奮気味にテンパッた割りには頑張った美世の渾身のギャグは、軽く受け流された。実に流暢な日本語と、空気を乱されないスルースキルに幸助は感心する。
「ごきげんよう、二年の富坂幸助さんですよね」
「うあ、こうちゃん知り合いなの」
「いや……」
 声をかけられるまではともかく、まさか名前を呼ばれるとは思っていなかったので焦ってしまった。幸助は初対面だし、てっきり美世のほうに何か用事なのかと思ったのだ。
「帰宅の途中に申し訳ありませんが、少しだけご同行願えませんか。急ぎで、大事な話があるのです」
 たぶん始めて耳にするであろう、ルシフィアの声は、涼やかで甘美な響きだった。まるで人を魅了するために創られたような完璧な音程は作り物めいていて、なぜか危うい気がした。
「えっ、同行? こうちゃん私どうしたらいいの」
 美世は展開についていけずに、混乱しているようだった。相手の意図がつかめずに、幸助も負けず劣らず混乱していたのだが。
 ルシフィアはいつのまにか距離をつめていた。そうして、幸助の耳元でささやいた。
「あなたの力のことについてです」
 幸助の身体がその一言で凍りついた。

 美世に謝り倒して先に帰ってもらった。「あとで説明してもらうからね」とか怒りながらも、さすがにルシフィアには抵抗できなかったのか帰っていった。幸助の力の話なら、誰か他の人間に聞かれるわけにはいかない。絶対に。
「ここなら、誰にも聞かれる心配はありません」
 無言で先を歩く、ルシフィアについていくうちに屋上に出てしまった。少し日差しは強いが、屋上はいい風が吹いている。
「なぜ、そういいきれる」
 そういいながら、幸助の頭は冷え切っていた。金髪美少女のルシフェアが一緒でも、浮ついた気持ちになりようがない。絶対に知られてはいけない、あのことが知られている。痕跡は残していなかったはずだ、なのにどうして……。
 屋上のフェンスに手をついて、本当に純金で作られているような明るい髪を風にさらして微笑む姿はドラマの一シーンのよう。だが、その振り返った笑顔を見て、また幸助はぞっとする。それは、先ほどまでの媚びるような柔らかい微笑ではなくて、なぜか酷薄な冷笑だったからだ。
「近くに思考する生き物がいたら、私にわからないわけがないからですよ」
「言っている意味がわからない」
 そういいながらも、幸助は必死に考える。脅迫つもりなのか。
「脅迫するつもりはないですよ、とりあえずはただの自衛です」
「えっ……」
 この女は、もしかすると……。そう思考した幸助を睨んで、目だけで笑うルシフィアにあらためてぞっとする幸助。
「私だけ知っているのは不公平というものですね。そうです、いまあなたが考えたとおりですよ、私は人の心が読める能力を持っているのです」
「ありえない、いや……」
「そう、普通ならありえないと思いますです。でも、あなたなら私のような能力があることを信じられるはずですよ」
「そうだな、時を止める力があるのだから心が読める人間が居てもおかしくない」
「むしろ私のほうが、昼にあなたが安西マサキと話しているときに心を読んだとき、ただのよく出来た妄想だと考えていたのですが」
 あの時、マサキと昼食を共にしていたときに感じた視線は、美世のものではなくてルシフィアのものだったのだ。遠目から観察しながら、幸助の思考をずっと観察していたに違いない。それにしたって。
「なぜ本当だと分かった……いや、気づかれた」
「あなたが午前中に悪戯した如月先生ですよ、一年の数学も担当してますから。彼女はちゃんと違和感を記憶していました」
「そうか……」
 幸助は、自分に特別な力が現れたときに、そういう人間が他に居てもおかしくないと考えるべきだったのか。そうすれば何らかの対処が出来たかもしれないと。
「それはどうでしょうね、情報収集という意味では私は絶対的な優位にありますから、どう用心しても最終的には私に察知されてましたよ」
「もう言い逃れの仕様もないな、それでどうするつもりなんだ」
「脅迫というのは、人聞きが悪いので平和条約を結びませんか」
「平和条約?」
「私の身にもなってくださいよ、時間が止められたら私にはどうすることもできないんですから、私は美少女ですからあなたに襲われたら困りますです」
 そういって酷薄さを消して、可愛らしく手を前で組んで媚びたように笑顔を浮かべる。幸助に向かって祈るような姿は、たしかにさまにはなっている。だが、幸助はもうそれを同じように純粋で美しいものだとは思えなかった。思えるはずもない。
「確かに、情報的にはそっちが上だが時を止めてしまえばこちらに分があるな」
 これは極論だが、この力を使えば相手を殺してしまうことだってできる。
「私が、自分の身を守るために何も対処をしてないとは思わないでくださいね。いくら時間を止めても、素人が証拠を完全に消し去るのは難しいですよ……それにあなたは人が殺せるような人間ではないはずです」
 そういって、ディープブルーの瞳で幸助の本心を見通すように覗き込む。いや、引き込まれるなと踏みとどまる幸助、これはただの威圧。ルシフィアはその気になれば、目を瞑っていても心が読めるのだから。
 この相手には嘘はつけない。思考は常にトレースされる。だから、とりあえずルシフィアと争うメリットがないと思考する自分にむしろほっとした幸助だった。
「……わかった、何を約束したらいいんだ」
「幸助さん、私はね。自分以外の人間のことはどうだっていいんですよ。だから、私に危害を加えないこと。とりあえずは、それだけでいいです」
「ありがたい条件だな、それで手を打とう」
「じゃあ、握手です」
 そういって、伸ばされた繊細な指先に幸助は少し躊躇する。やがて握り締めたその手は小さくて、びっくりするほどに冷たい。手が冷たい人は、心が温かいとは誰が言ったのだろう。そんなわけがないのだ。
「じゃあ、話は終わりだな。俺は帰る」
「幸助さん!」
 ルシフィアの手を解いて、帰ろうと駆け出した幸助の背中に声をかけるルシフィア。幸助は一瞬だけ足を止めたが、今日はこれ以上話す気もなくて足早に階段を駆け降りていった。一刻も早く、ここから離れたい。それに、いまから急げば、美世が乗るだろう帰りの電車にまだ間に合うかもしれない。
「私は……あなたと仲良くしたいんですよ?」
 心が読めてしまうルシフィアには、幸助がかまわず帰ってしまうことも分かっていた。だからあとは独り言にすぎない。
「私が、相手の心を読むような気持ち悪い女でもです」
 相手を完全に理解するルシフィアは、その代償として決して人には理解されることがない。特別な力を持って生きてきたルシフィアは、その力が自分にとって呪いにも似ていることを知っている。幸助だって、それを思い知るときが来る。
「……きっと来る」
 それは、相手に媚びるための笑みでも酷薄を演じた冷笑でもなく、その日ルシフィアが初めて浮かべた心から満ち足りた笑顔だった。

 帰りの電車に揺られながら、今後のことを思案する幸助。
 残念ながら、ホームを探したけど美世はすでに帰ってしまったらしくどこにもいなかった。もしかしたら、待っていてくれるかもしれないなんていうのは、考えが甘いってことだ。
「もう、学校で悪戯は無理だよな……」
 ルシフィアは自分に手を出さなければいいと言っていたが、そんなことができるはずがない。学校でやれば自分の性行為を彼女に覗き見されているようなものだ。幸助でなくても、そんな状態でチンコが立つほどの胆力を持った高校生はまずいないだろう。
 だが、こんな便利な力を得て、使わないという選択ができる高校生もまた居ない。
「やるなら、学校の外でだな」
 とりあえずは、それが無難というものだ。自分の通う学校で悪戯という趣きも捨てがたいものはあるが、よくよく考えたら、自分と接点がない場所のほうが発覚を気にせずに自由にやれて都合がいいかもしれない。
 そう考えると自宅の近くも避けるべきだろう。そう考えた矢先に、幸助は何かを思いついたように自分の降りる駅の一駅前で途中下車していた。
「ふふ……」
 なんだか楽しくなってきた。よく考えたら、高校に入ってから途中下車なんてするのは初めてかもしれない。幸助の降りる駅の一駅前は、飯野という地名だ。
 吾妻坂を新市街地とすると、飯野は旧市街地の中心に当たり、県の公共施設と共に中小のオフィスビルが立ち並ぶ。少し雑然としているが、駅前は三階建ての古い駅ビルがあって各種娯楽施設も一通りは揃っている、遊ぶ場所には困らない。
「吾妻坂でだいたい用事が済むようになってきてるから、最近は微妙に寂れてきてるけど」
 ちょっと前までは、幸助もよく飯野駅に遊びに来たものだった。久しぶりに駅前に降りてみたが、ここは良くも悪くも代わり映えしない。団地はないがマンションが多いので、ここから通っている生徒も多いのか、うちの学校の生徒の姿も駅前にちらほら見える。
 まあ今回はそっちが目的ではないので、スルーしてズンズンと歩く。
 幸助は店が多いほうではなくて、マンションがたくさん立ってる側のほうに歩いていった。お目当ては、最近古い銭湯からようやく建て直したスーパー銭湯である。時刻は夕方、まだ時刻が早いので客が少ないかもしれないが。
 時間を止められるようになった男子高校生にアンケートをとれば、まず行きたい場所第一位に輝くであろう女湯である。
「……わる」
 歩きながら、ゆっくりと時間を止めていく。道を歩いている通行人や車が速度を緩めて止まり行く姿は、自分の力を改めて認識させてくれる。夕刻の喧騒に包まれていた街が、ジーと耳鳴りがするほどの静寂に包まれる。
 この世界で、動けるのは幸助だけ。
 そのことに励まされつつ、意を決して「女湯」の暖簾を潜る。男子禁制の聖地へといま足を踏み入れる。入り口は狭いが、入ってみると結構広い。大き目の脱衣ロッカーが三つほど並んでいて、脱衣所にも数人の女性と昔は女性であった人がいた。
「人が少ないから、余計にガラリとしているのかな」
 若い方は二十代そこそこといった感じだった、学生か仕事を早めに切り上げてきたOLか。服もほとんど脱ぎかけという感じであったが、変にやせぎすで容姿も幸助の好みではない茶髪女なので性欲をあまり感じない。
 幸助は午前と午後で、一回ずつ抜いているのである。いくら、一日五発が可能の高校生といっても、性欲を感じるほうがおかしいのかもしれない。少なくとも、落ち着いていいぐらいではあるはずだ。
 幸助も別に、今日ここでどうこうするとかにこだわっているわけではない。目ぼしい女がいなければ、女湯に入ってそれで満足して帰ってもいいぐらいに考えていた。だから、脱衣所で服を脱いで入った途端に、すごくいい女を見つけたときは自分の幸運を信じたのだ。

 それは言葉にしてしまえば「自分はこの人とセックスをする」という確信。
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Author:ヤラナイカー
おかげさまでプロの小説書きになりました。ちょっと忙しくなるので更新遅くなってます。
(プロフの画像、ヤキソバパンツさんに提供してもらいました)



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