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E小説(中出し・孕ませ・時間停止・催眠・環境変化など)
エロ小説のサイトですので18歳未満の方はお帰りください。傾向はマニア向け、作品中のほぼ100%中だし妊娠描写、付属性として時間停止・催眠・環境変化などです。
終章「イタズラか、犯しか!」

 今年も、ハロウィンがやってきました。夫婦水入らずの深谷家のリビング。

「あれ、そういやなんか変なカボチャが置いてあったのどうしたの」
 茉莉香の夫がそう尋ねます。いつの間にか、忘れていたのですがハロウィンで思い出したのです。
 たしかついこの間まで、リビングにデカデカとした顔の割れたカボチャ頭が置いてあったのになくなっていると。
「ああ、あれね……。あれは安産のお守りだったから役割は終わったのよ」
 茉莉香は、ほんの少しだけ焦ったように答えます。
 でも夫は、そんな茉莉香の様子に気が付かなかったようです。
 ふっと気になったことを口にしてみただけで、よく考えるとカボチャなんてどうでもいいことだったからです。
「ふーん安産ねえ、汚いカボチャだと思ってたけど、だったらご利益があったってことかな」
 茉莉香の抱く、赤ちゃんの頭を撫でて夫は嬉しそうに笑いました。
 まだお猿のような顔をした赤ちゃんは、茉莉香に目元がよく似た女の子でした。
 夫はきっとカボチャのことなど、すぐに忘れてしまうでしょう。
 茉莉香はそう思いました。しかし、茉莉香にとっては忘れられるものではありません。特にハロウィンの日には、毎年思い出すに違いないのです。
 あの一年足らずの日々を……。

     ※※※

 今年のハロウィンは、茉莉香も子ども会に参加しています。赤ちゃんが出来たことで、マンションの子供が居るお母さんのグループに入ることができたからです。
 今年も開かれる子ども会のハロウィンのイベント。子どもたちが、色とりどりのモンスターに扮装してやってきます。

 トリック・オア・トリート!

 お菓子を貰ってホクホク顔で去っていく子供たちを見送って、茉里香はエプロンの裾を払って、ホッと一息つきました。
 お菓子を入れていたダンボールは空です。予定していた子どもたちにはみんな配り終えてしまったことを意味しています。
 それなのに、ピンポ~ンとチャイムがなりました。
「はーい」
 茉莉香は、慌てずいそいそとまた玄関を開きました。
「トリック・オア・トリート!」
 茉莉香が玄関の扉を開けると、お化けカボチャのマスクをつけた黒マントの男が立っていました。
 野太い声は、どこかで聞き覚えがあります。
 まるで、去年を再現したような一幕に、茉莉香はクスクス笑いだしました。
「うふふっ、田中さん今年もそれなんですね」
 古くなってしまったカボチャ頭はひび割れています。
「ああ、うん……あの茉莉香さん。トリック・オア・トリート……なんだけどね」
 正志は、そう言うと口を噤みました。
「はい、お菓子でしたら田中さんに食べてもらおうと思ってケーキを焼いてあるんですよ」
 茉莉香は、そういうとキッチンから袋を持ってきます。中には、先ほど焼いてまだ温かみの残っているフルーツケーキが入っています。
 差し出されたお菓子に、正志はしばらく黙りこんでから。
 小声で「ありがとう」と呟いて、ケーキを受け取りました。

 正志は、今年のハロウィンに賭けていたのです。
 もうダメだろう、これは執着だとも自戒しながらも、もし茉莉香がお菓子を用意していなければ、また自分のイタズラを受け入れてくれたら……。
 そんな願望を、いえ妄想を抱いていたのです。
 でも結果はこれ、正志はオンボロのカボチャマスクの中で自嘲気味にニヤリと笑いました。
 なぜかがっかりした気持ちは湧いて来ません。むしろ茉莉香の焼きたてのケーキを貰えたんだから、上出来じゃあないかと笑いたいのです。
 それで納得しようと、正志は無理やりにでも微笑んだのでした。
 それは自分を惨めにしないためでもありますし、茉莉香のためにもなることです。そして自分の子供の幸せのためにもなることなのでしょう。
 正志には慰めもあります。茉莉香ほどの素晴らしい美女ではないですが、次の美味しそうなターゲットはきちんと目星をつけてあるのです。
 それならそれで、今宵のハロウィンはそっちで楽しませて貰えばいいことです。
 黒いマントを翻して、颯爽と立ち去ろうとした正志の背中に、茉莉香は声をかけました。
「あのっ、正志さん!」
 茉莉香は慌てて呼び止めようとしたためか、呼び慣れた名を口にしてしまいました。
「えっ……」
 正志は、振り返ります。カボチャ頭のままなのが、格好つかないですけれど。
「あのぉ、せっかくですから赤ちゃん抱いていきません?」
 茉莉香はそう正志を誘いました。
 その茉莉香の形の良い唇は艶かしくて、ほんの少しだけ昔を思い出させます。
「じゃあ、ちょっとだけ……」
 正志は、もう二度と足を踏み入れることのないと思った家に足を踏み入れて、我が子を手に抱きしめることができたのでした。


 ハロウィンの夜にさまようカボチャ頭の幽霊、ジャック・オー・ランタン。

 伝説によると、彼は生前悪賢い遊び人だったそうです。
 悪魔を騙し、死んでも地獄に堕ちることがない契約を取り付けたまでは良かったのですが、死後生前の行いの悪さから天国に行くことを拒否され、悪魔との契約により地獄に行く事もできなかったと言います。
 そうして、その魂は安住の地を求めて今日も彷徨い続けているのです。


「イタズラか、犯しか」 完 著作ヤラナイカー
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Author:ヤラナイカー
おかげさまでプロの小説書きになりました。ちょっと忙しくなるので更新遅くなってます。
(プロフの画像、ヤキソバパンツさんに提供してもらいました)



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